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シンシア農場に咲く雑草の花シンシア農場に咲く雑草の花*シンシア豊川*

無題

 

 

左側の赤い花はイヌタデ、右側の白い花は、ノハラツメクサ又はオオツメクサ(注1)の花です。

どちらも、雑草と言われる植物で、一つ一つの花の大きさは、1mm~2mmほどにすぎません。

イヌタデは「蓼食う虫も好き好き」のタデ科で、刺身の妻などに用いられるヤナギタデに対し、

葉に辛味がなくて役に立たないという意味で「イヌタデ」と名付けられたそうです。

 

ノハラツメクサの方は、ナデシコ科で、明治時代に渡来した外来種。

世界中に広く分布しており、野原=どこにでも生えている、というような意味合いの名前です。

 

「世の中に雑草という名の植物はない。」これは「日本の植物学の父」といわれる

牧野富太郎氏(1862-1957)の言葉です。

その後、昭和天皇がこの言葉を引用されて、侍従に「雑草という草はない。

どんな植物でもみな名前があって、それぞれ自分の好きな場所で生を営んでいる。

人間の一方的な考え方で、これを雑草として決め付けてしまうのはいけない。注意するように。」と言われ、有名になりました。

 

自然栽培では、雑草も役に立つものと考えます。地中に張った根の周りには微生物が生息し、

枯れた草は微生物の栄養となって、畑を豊かにしていきます。

そして、枯れた根の後に空洞ができることによって、土を柔らかくしていきます。

また、そこに生える雑草によって、土壌の肥沃度がわかり、栽培に適した作物を判断することもできます。

シンシア農場1には、このイヌタデ、スギナの他、シロツメクサなどが群生しており、

じゃが芋、さつま芋、人参、豆類等の栽培に適していると判断することが出来ます。

 

雑草も自然の一部と考え、共存して作物を育てていく。

私たちは、そんな農業のあり方を目指しています。

 

 

 

 

 

注1)ノハラツメクサかオオツメクサかは、種子を見ないと区別がつかない。

また、ノハラツメクサ、オオツメクサ、オオツメクサモドキを含めオオツメクサに分類

する説もある。

注2)写真は11月に撮ったのです。

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2020.12.27 | 

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