シンシア農場に集う虫たち ~レモンの木の小さな新守護神~*シンシア豊川*
以前にこのブログにて、レモンの木を守る守護神、ジョロウグモを紹介しました。
しかし、このジョロウグモが居なくなってしましました。鳥に食べられたのか、寿命が尽きたのかは分かりません。
その後のレモンの木、気が付いてみると、上の写真のように、虫に食われてしまっていました。
しかし、よく見ると、木の下の方に、今度は、コガネグモの幼体が巣を作っています。
大きさは4mm~5mm程度、まだ、幼いので種までは特定できませんが、コガネグモ科の仲間であることは確かです。注)
このコガネグモ科の仲間は、隠れ帯(白帯)を作ることで知られています。
写真で、巣の右上から左下に掛けて、白い帯状の物が見えると思いますが、これが隠れ帯(白帯)です。
そして、この隠れ帯をなぜ作るのか、紫外線を反射させて獲物を引き付けるという説の他、
体温調節や単なる見た目の美しさなど、様々な説がありますが、まだ、詳しいことは分かっていません。
また、この模様は、円形であったり、X形であったり、一匹、一匹違って、それぞれのクモに、個性があるそうです。
今はまだ小さな守護神ですが、立派な大人になって、しっかりと、レモンの木を守ってほしいものです。
私たちは、自然栽培の農場で採れた野菜のみならず、その野菜を育んだ環境そのものにも価値があると考えています。
そして、この豊かな環境に集う虫たちの物語を、少しずつではありますが、お伝えしていきたいと考えています。
注)コガネグモ科には、コガネグモ、コガタコガネグモ、チュウガタコガネグモ等があります。
2020.10.20 | シンシア豊川