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シンシア農場に集う虫たち~温暖化の影響を反映するナミテントウ虫の斑紋パターン~*シンシア豊川*

シンガポール

 

シンシア豊川

シンシア豊川2

ナミテントウの紹介です。

ナミテントウとは、並のテントウ虫という意味で、

日本の在来種です。

ナナホシテントウ同様、

大人も子どもも、

アブラムシを食べる益虫の代表格で、

生息数が多いため、

この名前が付けられたそうですが、

こういう色と斑紋のテントウムシは、

あまり見かけことが無いように思います。
このテントウムシの特徴は、

斑紋と色のパターンの多さで、

その種類は、200以上にも及ぶそうです。
このパターンは、人のABO血液型が決定されるのと同様に、

親の遺伝子の組み合わせによって、決まってくるそうです。注2)
シンシア農場で発見できたのは、

写真の2パターンだけでした。
一般に動物は北に行くほど色が明るくなり、

南ほど、黒くなるグロージャーの法則というのがありますが、

この法則に沿って、ナミテントウの斑紋の分布を調べた結果、

平均気温の上昇に伴い、

上記写真のような2紋型や4紋型の黒い部分の多いパターンの

生息数が増加しているそうです。注3)
地球温暖化の影響が、

このようなところにも出ているということを実感させられます。

 

 

 

注1)三枚目の写真は、ネットからの引用による。
注2)この遺伝子がパニア遺伝子であることが自然科学研究機構基礎生物学研究所(愛知県岡崎市)などの共同研究グループによって解明されました。(2018年9月21日発行のイギリス学術雑誌 ネイチャー コミュニケーション誌に掲載)
注3)京都産業大学 野村哲郎教授らの研究による。

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2020.10.20 | 

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