シンシア農場昆虫記~ミイデラゴミムシ~ *シンシア豊川*
シンシア農場2のマルチの下から見つかりました。
ミイデラゴミムシは、
俗にいうヘッピリムシの代表格。
敵に対して悪臭のあるガスなどを吹きつけることと、
また、ガスの噴出のときに「ぷっ」という音がするため、
この名前(屁放り虫)と呼ばれるようになりました。
この噴出物、
100℃以上の高温のうえ、
尾端の方向を変えることで様々な方向に噴射することができます。
このガスは、捕食者のカエルの口の中に火傷を負わせたり、
相手の粘膜や皮膚の組織を化学的にも侵す威力を持っています。
また、この虫の幼虫は、ケラの卵しか食べません。
名前の由来ですが、
三井寺(正式名称は長等山園城寺)というお寺(天台寺門宗の総本山)が、
滋賀県大津市にあります。
この三井寺に保管されている鳥羽絵の中に、「放屁合戦」なるものがあり、
この放屁合戦のように屁を掛ける虫ということから、
ミイデラゴミムシという名前となったそうです。(注)
もう一つ、
私たちにとって重要な指標として、
この虫は、湿潤な土地を好むということです。
つまり、この虫が見つかったということは、
シンシア農場2が湿潤である(水はけが悪い)ということを意味しています。
畑の中の小さな虫たちは、私たちにいろいろなことを教えてくれる先生です。
(注)この名前をつけたのは、小野蘭山という江戸時代の本草(薬草を専門とする)学者
2021.10.25 | シンシア豊川