~燕の巣をリユースして子育てを行う雀~ *シンシア豊川*
2枚の写真はシンシア豊川の玄関先、
外ラウンジの壁の天井付近。
1枚目は今年の4月1日に撮影したもの。
2枚目は、昨年の6月2日に撮影したもの。
どこが違うかわかるでしょうか?
1枚目の写真では、巣の中にいるのは雀。
2枚目の写真では、中に居るのは燕です。
ここは、本来は燕の巣。
それなのに今年は雀が子育てを行おうとしています。
燕も雀も私たちにとってはとてもなじみの深い小鳥たちです。
しかし、どちらもこの半世紀余りのうちに個体数が半減してしまっています。
その理由の1つに、
巣をつくることが出来る場所が減ってしまっていることが挙げられています。
雀や燕が巣をつくるのは人家の軒先。
しかし、民家が洋風の建築になり、
軒下がなくなっています。
また、壁が防汚仕様となり、
巣を形成することが難しくなってしまっているのです。
雀も燕も、何故、人家の軒先に巣をつくるのでしょうか?
それは、最大の敵であるカラスや蛇が近づかないからです。
カラスや蛇は巣を襲って雀や燕の卵や雛を食べてしまいますが、
人が多く出入りしているとカラスや蛇が近づいて来ないからです。
人間がカラスから雛たちを守ってくれるからなのです。
雀は南から渡ってくる燕に比べ早い時期から巣作りをはじめます。
そこで、近年になって、
主のいない燕の巣を利用して子育てを行う雀の姿が見られるようになってきました。
そのまま使うのではなく、
藁などを敷き直し雀仕様の巣にリホームするようです。
雀も燕も前の年に作った巣が残っていれば修理して再び子育てをはじめますが、
なくなっているとあきらめて新たな巣作りをはじめます。
今回この巣に居る雀夫妻も、
去年の巣(一昨年燕が作ったもの)があった場所に来て前年の巣を探していましたが、
なくなっていたため新たにこの巣を使うことに決めました。
新たに巣をつくるとなると、2週間から1か月ほど。
何度となく、泥や藁などを口にくわえ、
田と巣を往復しなければならず、
彼らにとって大変な作業となります。
雀の巣も燕の巣もそれがある家は縁起が良いとされています。
燕も雀も雛が生まれてから、巣立ちまでの期間は3週間ほど。
下に糞が落ちますが短い期間なのでやさしく見守ってあげたいものです。
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2022.04.19 | シンシア豊川